第7話「バラージの青い石(磁力怪獣アントラー登場)」の感想・レビュー

ウルトラマン 第7話「バラージの青い石(磁力怪獣アントラー登場)」

第7話「バラージの青い石」はウルトラマンがバラージを襲う磁力怪獣アントラーと戦うお話。

中近東での怪事件

中近東に巨大な隕石が落下。それ以来不思議な事が次々と起こっていると言う事で、パリ本部からは連絡員のジムが日本の科学特捜隊の下へとやって来ていました。ジムの話ではパリ本部、トルコ支部、インド支部が調査隊を出したけど全て行方不明のようでした。それでパリ本部から日本支部に出動要請が出されたと言う事のようです。

巨大隕石の落下地点は魔の地点と呼ばれる人跡未踏の地で謎の街バラージのあると言われている場所でした。科学特捜隊はフジ隊員を残して出動。ジムも本部に言われているらしく同行していました。

ジムと日本の科学特捜隊を乗せたジェットビートルはあっと言う間に魔の地点に到着します。魔の地点へと着いたジェットビートルの前には大きな光の壁がありました...。その光の壁には不思議な力があるみたいで、近づくとジェットビートルの無線や計器は異常を示し、光の壁から離れようとするとジェットビートルは操縦不能に陥っていました...。

ジェットビートルを操縦していたハヤタ隊員はムラマツキャップの指示で逆に光の壁へと突っ込み、近くで上昇をかけて光の壁の上方を通る事で光の壁を避ける事に成功していました。ムラマツキャップによれば光の壁の出す磁力光線の吸い寄せる力を利用して上昇したそうです。姫にはよく意味が分からないけど、光の壁から離れようとしていた事が駄目だったみたい。

上手く光の壁を回避する事が出来たジェットビートルだったけど、磁力線の影響でエンジンが故障...砂漠へと不時着していました。ジェットビートルはエンジンの一部と無線機が故障していて空も飛べず連絡も出来ない状態になっていました。そこで科学特捜隊の隊員達は、ヘルメットを被っていなかったため不時着の際に頭部に怪我をしたイデ隊員をビートルに残して、外へと出て歩いてバラージの街を目指す事になります。イデ隊員は無線機修理を任されていました。

科学特捜隊の隊員達が砂漠を歩いているとガイアカウンターに反応が出ます。そして付近で隕石を発見します。でも、ムラマツキャップが言うには隕石には磁気光線を出す機能は無いはずとの事でした。ジェットビートルを狂わせた光の壁の発生源では無いみたいです。

アントラー出現

砂漠に不時着したジェットビートルの近くでは、突然、大きな泣き声が上がり、アントラーが出現。ジェットビートルはアントラーに襲われ、イデ隊員はビートルを脱出していました。

イデ隊員の連絡を受けた科学特捜隊の隊員達はイデ隊員と合流して、怪物の現れた場所を見に行くけど...そこにはもうアントラーの姿はありませんでした。ジェットビートルは近くの盆地でバラバラになっていて、それを隊員達は発見します。すると盆地の底からはアントラーが姿を現していました。蟻地獄のような怪獣です...。

科学特捜隊のスパイダーによる攻撃はアントラーには効果がありませんでした。更にアントラーが光の壁を作り出すとスパイダーはアントラーへと吸い寄せられて行き、科学特捜隊はスパイダーを失っていました。科学特捜隊から武器を取り上げたアントラーは再び土の中へと戻って行きました。

幻の街バラージ

科学特捜隊の隊員達はその場を離れます。そして歩いている内に霧が出て来て、霧の先に謎の街バラージを発見します。科学特捜隊はバラージへと向かい、街の中へと入ります。バラージは古い言い伝えに出て来る街で、かつては栄えていたけど今は地図にも乗っていないゴーストタウン...その実在さえ疑われていた街だそうです。

バラージからはアララット山(アララト山)が見えました。旧約聖書に出て来るノアの箱舟が降りた山ですね。

科学特捜隊はバラージの探索を始めます。そして城門前まで来ると笛の音が聞こえて来て、笛の音の聞こえる方向へと向かうとバラージの街の人達がいました。バラージの人に対してジムが話しかけてみるけど、バラージの人にはアラビア語もヘブライ語(ヘブル語)も通じないみたい...会話が出来ないでいました。そこに城から1人の女性がやって来ます。女性はクレオパトラのような恰好をしていて、チャータムと言う名前でした。

チャータムは日本語を使って科学特捜隊と会話をしていました。チャータム自身は日本へ言った事も日本人と会った事もないらしく、ただ相手の頭の中を読み取る力があるそうです。超能力者、エスパーのようなものらしいです。この能力はチャータムの一族にだけ伝わる能力で、遠い昔、バラージがまだ栄えていた頃は人々の誰もが持っていた能力だとチャータムは言っていました。

チャータムの話によるとバラージはその昔、シルクロードの公益地として栄えていたけど、ある日から急に人がやって来なくなり、更に街から出た人間も帰って来なくなったそうです...。それはアントラーの仕業だったみたい...。そして次第に人は少なくなって行き、バラージは現在のような老人ばかりが住む町になったと言う事でした。

科学特捜隊の隊員達はチャータムに城の中へと案内され、城の中のある部屋へと通されます。その部屋の奥には赤いカーテンがかかっていて、そのカーテンを開くとそこには左手に青い石を持ったウルトラマンの像が...。チャータムの話ではそれは「ノアの神」であり、「ノアの神」が手に持っている青い石が街をアントラーから護っているそうです。ノアの神の青い石のお陰でバラージはアントラーに教われずに済んでいるみたいでした。アラシ曰く、石は魔除けのようなものだそうです。

科学特捜隊の隊員達はノアの像を見て「なぜウルトラマンがここに?」って思ったみたいだったけど...実はノアは宇宙人で「大昔に地球にやって来たウルトラマンの先祖」だったみたいです...。アラシ隊員曰く、5000年の昔、ウルトラマンの先祖が地球に現れ、その時も人類の平和のために戦っていたらしいです...。ウルトラマンの像を見ただけでそこまで分かるなんて...アラシ隊員は凄いです...。ムラマツキャップは人類にとっての平和の神だと言っていました...。姫にはアラシ隊員もムラマツキャップもかなり勝手な解釈をしているように聞こえました。ノアが宇宙人だとかウルトラマンだとかは抜きにして、少なくとも聖書に出て来る神は「人類」にとっての「平和の神」ではないと思います。

バラージの街は青い石に守られていて安全だと言う事が分かった途端、アントラーがバラージの街の外に現れてバラージの街を破壊し始めていました。科学特捜隊はアントラーを倒すべくスーパーガンで攻撃するけど...効果無く、更にアントラーの作り出した光の壁でスーパーガンを吸い寄せられていました。

ウルトラマン対アントラー

アントラーはバラージの街を破壊し続け、武器を失った科学特捜隊は避難します。そしてハヤタ隊員はみんなとは少し離れた場所に行き、そこでウルトラマンに変身していました。

アントラーはウルトラマンを相手に地面に潜って戦います。ウルトラマンは空を飛んで何とかしようとしたみたいだったけど...着地したところでアントラーに後ろを取られていました。後ろに立ったアントラーは光の壁を出し、ウルトラマンはなぜか光の壁に吸い寄せられます。でも、吸い寄せられて近づいたところで逆にアントラーを捕まえて、そのまま地上での格闘戦に持ち込んでいました。

ウルトラマンは途中でスペシウム光線をアントラーに直撃させるけど全く効果がないみたいでした。その後はアントラーの角を折るものの致命傷を与える事が出来ず...ウルトラマンは残り時間がほとんど無い状態に...。ウルトラマンの残り時間になぜか詳しいイデ隊員が言うには後30秒しかないようでした。

ウルトラマンの苦戦を見たチャータムは神殿の中からウルトラマン像の持っていた青い玉を持って来てます。そしてチャータムに青い玉を渡されたムラマツキャップはそれをアントラーに向かって投げます。青い玉はアントラーの頭部に当たり(当たったようには全く見えなかったけど当たったつもりで見るのが正しい見方なのかな...)、青い石の当たった頭部ではなぜか爆発が起こります(ぶつかると爆発する石だったのかな...)。そしてアントラーは青い石の当たっていない部分でも次々に爆発が起こっていました...。

アントラーが倒れた後、ウルトラマンは自分でアントラーを倒した訳でも無いのになぜか誇らしげに胸を張って立っていました。そして空へと飛び去っていました...。ウルトラマンが飛び去った時、イデ隊員の言った残り時間の30秒ははるかに過ぎていたけど...ウルトラマンは何でもないみたいでした...。

ハヤタ隊員はその後、みんなと合流していました。

ウルトラマンの窮地にチャータムが青い石を持って来たのは青い石を投げろとのお告げがあったからみたいです。青い石は無くなったけどこれでバラージの街は平和になったようでした。でも、チャータムはバラージの復興には悲観的でした。

隊員達は任務を完了し、蜃気楼の街バラージを後にしていました。帰りはフジ隊員の出迎えのビートルで帰ったみたいです。

青い石

ウルトラマンのご先祖様が残してくれた青い石は爆発物のようです。アントラーにぶつかったと思われる瞬間に爆発が起こっていました。それとも爆発源はアントラー?なのかな...。

ウルトラマン

今回はウルトラマンは自分の力では怪獣を倒す事が出来ませんでした。ムラマツキャップの遠投力、チャータムの機転、ご先祖様の青い石に完全に助けられた形です。

隕石の落下

中近東に落下した隕石...「巨大な隕石」と言う割には落下時には落下地点の砂が少し舞い上がっただけのように見えました。巨大隕石がぶつかったらもっと凄い事になっていると思うけど...。

ジェットビートル

(三角型じゃない方の)ジェットビートルは科学特捜隊に複数機あるみたいです。

ジェットビートルは日本から中近東まで飛べるようです。途中は描かれていなかったけど、補給無しだったのかな?

光の壁

磁力怪獣アントラーの出す光の壁はジェットビートルのような金属で出来たものだけでなくウルトラマンも引き寄せる事が出来るみたいでした...。もしかしたらウルトラマンも金属で出来ているのかな?

ムラマツキャップの遠投能力

ムラマツキャップは凄い遠投能力の持ち主のようです。かなりの距離があるように見えたアントラーに対して青い石を当てる事に成功していました。姫なら絶対に届きません...。

イデ隊員

イデ隊員はウルトラマンの残り時間に詳しいらしく、ウルトラマンが戦っている途中で「後30秒だ」と言っていました。でも、その後、30秒が過ぎてもウルトラマンは大丈夫でした...。知ったかぶりだったのかな...それともただの計算間違いなのかな?

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