「宇宙戦艦ヤマト」を見終わっての感想

宇宙戦艦ヤマト

「宇宙戦艦ヤマト」は姫がガンダムシリーズ以外で初めて見たアニメになります。

「ガンダム以外のアニメってどんな感じなんだろう?」と言う感じで見始めたんだけど、最初の段階から「SFの割には随分と大雑把なのでは?」と感じる事が多く、それは最後までなくなりませんでした...。姫が今までに見たアニメの中でこの「宇宙戦艦ヤマト」と一番近い時代に製作されたアニメは初代の「機動戦士ガンダム」になるんだけど、ヤマトはそれと比べてもSF的な背景がかなり大雑把で詰めも甘いように思えます。ガンダムもSF的な背景があやふやでぼんやりとしている部分は沢山目に付くけどそれよりも製作された時代が古いせいか、更に...と言った感じがします...。せめてもう少し確りとした背骨を形成してから製作して欲しかったです。勿論、古い時代に作られたので情報や常識が古いのは当たり前なんだけど、それを差し引いた上で「酷い出来」だと言えるのではないかと思います。

キャラクター

好きなキャラクターはいないんだけど...強いて挙げるなら「サーシア」かな。サーシアは本編中では死体としてしか登場していないくて、生きている時のサーシアがどう言う人物だったのかは描かれていないんだけど、サーシアの死んでいる姿を見るとサーシアが死ぬ寸前まで自分の使命を全うしようとしていた事が想像出来て、きっと生前は良い人だったのではないかと思われます。惜しい人を亡くしました...。

嫌いなキャラクターは「デスラー総統」、「藪助治」、「相原義一」、「アナライザー」です。デスラー総統はガミラス星では絶対的権力者かも知れないけど、対ヤマトに関しては有能とは言えず...それでいて策士のように振舞っているから、あんまり好きになれません。藪助治はダイアモンド大陸での一件で嫌いになりました。相原義一は精神的に脆いところがあって嫌い...。アナライザーは無意味に(それとも本人にとっては意味がある?)森雪のスカートをめくるので嫌いです。

SFを気取っている感じが強く見受けられる「宇宙戦艦ヤマト」の中で最も不思議だった出来事が森雪の「死と復活」です。姫は「宇宙戦艦ヤマト」を最初は「SFアニメ」として、途中からは「科学的な背景が貧弱なSFアニメ」として見ていたんだけど、この森雪の「死と復活」を見て実は「SFオカルトアニメ」と言う事を知りました。勿論、作品中で触れていないだけで科学的な説明の付く出来事なのかも知れないけど、姫にとっては説明の無い状態ではただの超常現象、オカルト現象でしかありません...。もし「宇宙戦艦ヤマト」が「SFアニメ」でありたいのであれば森雪の死と復活に関しては、その場凌ぎの怪しい説明でも良いので、何かしらの説明を入れておくべきだったのではないかと思います...。無説明と言う状態が非常に残念でした...。

メカ・兵器

好きなメカ・兵器は無いんだけど...強いて挙げるとすれば「瞬間物質移送器」かな...。科学な説明が一切無いのでどう言う仕組みなのかは全く不明だけど(SFなら少しは説明して欲しいです...)、左右から光線を出してそれを当てただけで対象を一瞬で遠く離れた場所に移動させる事が出来るのは凄い事だと思います。

嫌いなメカ・兵器は「宇宙戦艦ヤマト」です。ただ戦艦を宙に浮かべて宇宙戦艦と言っているだけのように見えるからです。

ヤマトはSFだとするのであればメカや兵器に関しては、メカや兵器そのものもそうだけど、設定や扱い方の面でも残念な点が多かったと思います。

例えば、波動砲よりも威力が高いらしい反射衛星砲です。ヤマトはそれの直撃を受けても沈みませんでした。木星の浮遊大陸を一撃で破壊するほどの威力を持った波動砲よりも威力があると言うのに直撃してもヤマトが沈まないのは非常に不思議です。ヤマトの耐久力が異常に高いのであればシュルツかガンツがその耐久力の高さに驚いていたと思うし、何か別の原因で反射衛星砲の威力が低下していたのであれば少しでも良いから説明を付けるべきだったと思います(SFならば)。

ヤマトがドメル艦隊旗艦の自爆に巻き込まれた時にも不思議に感じる事がありました。ドメル艦隊旗艦には自爆をしても浮遊大陸を沈めるだけの威力は無いように見えるけど...ドメル艦隊の自爆に巻き込まれたヤマトの被害は反射衛星砲を受けた時よりも大きなものでした。反射衛星砲は大陸を沈める波動砲よりも威力があるのにヤマト1隻を沈める事が出来ず、ドメル艦隊の自爆は波動砲よりも威力が無さそうに見えるけれど反射衛星砲よりも大きな損害をヤマトに与えたと言う事になります...。

デスラー砲(敵の波動砲)がヤマトに放たれた場面は真田志郎の空間磁力メッキがなければヤマトは沈んでいたかも知れないと言う感じになっていたけど、反射衛星砲の直撃に耐えられるヤマトの耐久力を基準に考えるとデスラー砲の直撃にも数発は耐えられたのではないかと思われます。勿論、デスラー砲の攻撃を受けて艦体を損傷すれば戦況的には不利な状況になるので空間磁力メッキで助かったのは間違い無いと思うけど、でも、少なくともあの場面でデスラー砲の直撃を受けたとしても一撃で沈むような事はなかったと思います。...と、設定の曖昧さは見ている人間にこんな余計な考えを生じさせる恐れがあるのではないかと思う姫でした。

最後に

宇宙戦艦ヤマトは姫にとってはガンダムシリーズ以外の初アニメだったけど...残念な事に姫には向いていないみたいでした...。ヤマトには魅力的なキャラクターも魅力的なメカやマシンも無く、科学的な背景は半壊状態...ワクワクもドキドキも無く...全26話が非常に長く感じました。

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